M&A・事業承継の6つのステップ

会社名を伏せた初回相談
譲渡理由、希望時期、社名の開示範囲、従業員への配慮を確認します。
資料整理
決算書、月次資料、顧客・契約、人員体制、借入金、不動産を整理します。
企業価値・条件整理
譲渡価格だけでなく、雇用、屋号、社長の関与、取引先対応を整理します。
候補先探索
ノンネーム情報で関心を確認します。秘密保持契約に加え、候補先ごとに譲渡企業様の事前同意を得てから実名を開示し、詳細資料は必要な範囲で段階的に共有します。
面談・基本合意・詳細調査
候補先の承継方針、資金力、運営体制を確認し、基本条件を整理します。財務・税務・法務等の詳細調査(DD)で前提を確かめ、未解決事項と最終条件を協議します。
最終契約・決済・引き継ぎ
最終契約で実行条件や責任範囲を定め、必要な承諾・金融機関との調整などを決済までに確認します。関係者への説明時期は早期に計画し、決済後も実務の引き継ぎを進めます。
決済前に、誰と何を確認するか。
基本合意は詳細調査や最終契約に向けた条件整理の段階です。契約締結日と代金決済・引渡日が異なる場合もあり、必要な手続の完了時期を逆算します。
表は横にスクロールできます。以下は個別の検討資料の例で、一律に提出を求める書類ではありません。
| 確認する対象 | 用意する資料の例 | 決済前に整理すること |
|---|---|---|
| 収益と資金繰り | 直近決算、月次・拠点別損益、在庫・売掛金の明細、役員や関連会社との取引一覧 | 一時的な損益と継続収益、回収困難債権、必要運転資金を区別。評価の前提が変われば価格や条件への影響を協議します。 |
| 借入・担保・経営者保証 | 借入残高・返済予定、金銭消費貸借契約、保証・担保の一覧 | 成立前の早い段階から金融機関へ相談し、返済・借換え・保証解除等の方針と必要な書面を確認。買い手との合意だけで保証がなくなるとは判断しません。 |
| 従業員と労働条件 | 労働条件通知書、就業規則、勤怠・賃金、退職金や未払残業の資料 | 事業譲渡で労働契約を移す場合は、説明・協議と十分な判断時間を確保し、本人ごとの承諾を得ます。同じ法人が雇用主として続く株式譲渡と分けます。 |
| 顧客・拠点・設備 | 主要契約、賃貸借、土地建物・設備・金型の名義、許認可やリースの資料 | 譲渡方式と契約条項に応じ、相手方の同意や届出等が必要かを確認。会社所有とオーナー個人所有、借りている資産を分け、未解決事項と担当者を記録します。 |
| 決済と業務の引継ぎ | 最終契約案、実行条件一覧、代金支払計画、印鑑・口座・電子証明書の権限一覧 | 条件の充足を誰がどの証跡で確認するか、決済当日の手順と承継後の責任者を決定。未解決の条件があれば、実行時期や対応を再協議します。 |
従業員名や顧客名を含む原資料は、候補先への開示が必要な段階に合わせ、秘密保持契約、譲渡企業様の同意、アクセス権やマスキングの範囲を整えます。従業員・取引先への説明や必要な同意取得を、すべて決済後に回す進め方にはしません。
準備を詳しく見る:月次決算・部門別損益・正常収益力の整理 / 印鑑・銀行口座・電子証明書の権限移管
一次資料(2026年9月13日確認):業務範囲や契約上のリスクは中小企業庁「中小M&Aガイドライン」、保証の事前相談は同「中小M&A時の経営者保証の取扱いについて」、雇用移転の説明・協議と個別承諾は厚生労働省「事業譲渡等指針」をご参照ください。
各段階で大切にすること。
M&Aでは、手順だけでなく、情報開示の方法や関係者への伝え方も結果を左右します。
初期段階
譲渡を決める前のご相談では、経営者の思いと譲渡条件を分けて整理します。
候補先の検討段階
譲受候補企業の名称や提示条件だけでなく、承継後の事業運営体制も確認します。
契約段階
表明保証、役員借入金、不動産、許認可の扱いと、決済前に満たす条件を整理します。経営者保証は金融機関との相談・審査に必要な時間も確保します。
まだ売却を決めていない段階でも、匿名で相談できます。
従業員、取引先、金融機関へ説明する前の段階から、守りたい条件を整理します。
